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アルコールの基礎知識

悪酔い・二日酔いを防ぐために

飲み会の場で悪酔い、翌朝の二日酔いはお酒を止めたくなります。しかし、いつのまにかまた飲み会に参加するようになってしまいます。

なぜ、アルコールで酔うのか、酔った後に気分が悪くなるのか、二日酔いになるかとその予防法について、紹介します。

バー

図1 BARの雰囲気

アルコールでなぜ酔うのか

アルコールは小腸が吸収の場です。アルコールは小分子なので、濃度勾配(濃度が高い方から低い方に)で吸収を受けます。吸収率は80%で、残りは肺や大腸、腎臓が排泄します。

 

アルコールが脳に達すると濃度によって色々な反応が起こります。

 

爽快期

アルコール血中濃度が0.02~0.04%になると爽快期に入ります。

 

脳の網様体が麻痺し、理性を司る大脳皮質の活動が低下します。網様体は本能や感情を司る大脳辺縁系を制御していることから、気分が良く、陽気になります。判断力が少し鈍ります。

 

ほろ酔い期

アルコール血中濃度が0.05~0.10%になるとほろ酔い期になります。

 

脳の網様体の麻痺が爽快期より進みます。手の動きが活発になり、理性を失うことが増えます。体温が上がり、脈が速くなります。

この頃から抗利尿ホルモンが低下して利尿が増え、体が脱水状態になります。インスリンの分泌が増え、グルカゴンの分泌が減ることから、血糖値が低下します。

 

酩酊初期

アルコールの血中濃度が0.11~0.15%になると酩酊初期になります。

 

脳の網様体がほとんど麻痺した状態になります。気が大きくなり、大声でがなり立てたりします。怒りっぽくなります。急に立つとふらつきます。

 

酩酊期

アルコールの血中濃度が0.16~0.30%になると酩酊期になります。

 

小脳まで麻痺が広がります。その結果運動失調状態にます。千鳥足になり、同じことを繰り返ししゃべるようになります。嘔気・嘔吐が起こる場合があります。

 

泥酔期

アルコールの血中濃度が0.31~0.40%になると泥酔期になります。

 

記憶中枢の海馬に麻痺が広がります。この状態では記憶がブラックアウト状態になります。まともに立てなくなります。意識は混濁し、まともにしゃべれなくなります。

 

昏睡期

アルコールの血中濃度が0.41~0.50%になる昏睡期になります。

 

麻痺が脳全体に広がります。呼吸中枢も働かなくなると死亡に至ります。

 

 

アルコールの代謝

アルコールは肝臓で代謝を受けてアルデヒドになります。さらに代謝を受けると酢酸になります。酢酸はTCAサイクルに入り、結果として二酸化炭素と水になります。二酸化炭素は肺を通して呼気となり、水は腎臓が尿を通して排泄します。

 

中間代謝物であるアセトアルデヒドにも毒性があります。頭痛や嘔気・嘔吐、低血糖、脱水を起こすことから、アセトアルデヒドを二日酔いの原因としていました。二日酔いの状態ではアセトアルデヒドの血中濃度はほとんど存在しないことから、アセトアルデヒドの毒性による症状が残存している状態と指摘する人がいます。

 

 

 

図2 宴会のイメージ

図2 宴会のイメージ

二日酔いを防ぐお酒の飲み方

二日酔いはなぜなるかは実は不明です。放置しても死ぬことはなく、時間経過と共に症状は消失します。

 

アルデヒドの毒性が何らかの理由で残存している状態と仮定すると、二日酔い予防は、酩酊初期にとどめておくことが大事となります。

 

脂肪を摂取してからお酒を飲む

アルコールの吸収部位が小腸であることから、同じく小腸が吸収する脂肪を前もって小腸に置くことで、アルコールと小腸の摂取面積を減らしてアルコールの吸収量を減らします。

 

肝臓の代謝を上げる

アルコールを早期に代謝することができれば、血中アルコール濃度を下げることが可能になります。ウコンはアルコールをアセトアルデヒドにする代謝を阻害することから、血中アルコール濃度の上昇を抑えますが、アセトアルデヒドの発生に影響を与えません。

肝臓水解物は両方の活性を上げます。

 

アルコールを摂取する機会を増やすと肝臓の酵素活性が上がります。また他の臓器でもアルコールを代謝することができるようになります。これはお酒が飲めるようになったと言うよりはアルコール依存症への一歩を踏み出したと考えるべきです。

 

アルコール度数を下げる

5%程度のアルコールの場合には、吸収は遅く、代謝は早いので、血中アルコール濃度の上昇が緩やかになります。

 

アルコール度数を下げるには、水割りが一番です。風味の点では炭酸で割る方がいい場合もありますが、炭酸は小腸でのアルコールの吸収を高めます。

 

チェイサーの場合は常にアルコールと飲めば水割りと同じ役目を果たすかもしれませんが、効率はどうしても水割りに劣ります。

 

迎え酒は少量なら

迎え酒は二日酔いの症状を上回る幸福感を得て、症状が消えるまでの間に「二日酔いの症状を感じることを止めさせる」ので勘違いを用いた二日酔いの治療法です。

 

お酒が強くなるとがんになりやすくなるかもしれない。

お酒が強くなると言うことは、血中アルコール濃度が上がりにくい体質に変化したということです。

 

実際には正常な際に肝臓がアルコールを代謝する酵素が誘導する場合にはあまり問題はありません。

 

アルコールを代謝する酵素が体の様々な組織に発生してくる場合もあります。その場合には直接アセトアルデヒドの毒性が各々の組織に障害を与えます。

 

アルコールは代謝以外に脂肪酸が取り込み、脂肪酸エチルエステルになる過程が促進する場合があります。これは糖尿病のヘモグロビンA1cの様に数日間のアルコール摂取の指標になる可能性があり、臨床検査として用いる研究が進んでいます。

 

脂肪酸エチルエステルには細胞をアポトーシスに導くとの報告があります。アルコール依存症の患者の剖検所見から膵臓、肝臓、心臓、脳で脂肪酸エチルエステルが高濃度であった頃から、様々な病気に関与している可能性があります。

 

 

【参考資料】

松本 博志 「アルコールの基礎知識」Jpn J. Alcohol & Drug Dependence 46 (1), 146-156. 2011

http://www.j-arukanren.com/file/14.pdf

 

樋口 進 「二日酔いの科学」 PREVENTION 第197回アルコール関連予防研究会(2009年1月15日)

http://al-yobouken.com/pdf/h31/PREVENTION_NO197.pdf

 

公益社団法人 アルコール健康医学協会 お酒と健康 飲酒の基礎知識

http://www.arukenkyo.or.jp/health/base/

 

図の出典

図1

https://pixabay.com/ja/%E3%83%90%E3%83%BC-%E3%83%8A%E3%82%A4%E3%83%88%E3%83%A9%E3%82%A4%E3%83%95-%E4%BA%BA-%E9%A3%B2%E9%85%92-%E8%A9%B1-%E9%81%8B%E5%8B%95-%E7%82%B9%E7%81%AF-731903/

 

図2

http://www.ac-illust.com/main/detail.php?id=14769&word=%E3%83%93%E3%82%A2%E3%82%AC%E3%83%BC%E3%83%87%E3%83%B3

 


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